東京港区・品川にて頭痛外来を行っている品川ブレストクリニックでは
女性医師・女性スタッフ・女性MRI技師による、「女性のための」頭痛外来を
行っております。頭痛に悩まされている方は、お気軽にご相談ください。
日本では約3人に1人が「頭痛持ち」と言われており、
今では子どもも悩まされる時代と前回のコラムでお伝えさせていただきました。
頭痛は辛いのに頭痛を病気と思わない人が多いのではと感じます。
この言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
「こわい頭痛」とはいわゆる二次性頭痛といわれるもので脳などの病気によって起こる頭痛で命の危険につながるものもあります。
いっぽう「こわくない頭痛」とは一次性頭痛といわれるもので特に明確な脳の病気で起こる頭痛ではなく何年も前から繰り返し起こる慢性的な頭痛、
いわゆる頭痛もちの頭痛といわれるものです。
頭痛のほとんどは「こわくない頭痛」がほとんどですが、一刻を争う病気の可能性もあるため、
きちんと検査して、「こわい頭痛」と「こわくない頭痛」を見分けることが重要となります。
慢性的な頭痛持ちの頭痛は、一次性頭痛、いわゆる「こわくない頭痛」です。
代表的なものとして、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。
今回は一次性頭痛のなかでもよく耳にすると思われます片頭痛についてお話したいと思います。
<片頭痛>
片頭痛は脳の血管が何らかの理由で拡張し、その周りの神経が刺激されて起こります。
片側あるいは両側のこめかみや目の奥などが「ズキンズキン」脈打つように痛んだり、「ガンガン」響くように痛みを感じる頭痛です。
痛みがひどくなると吐き気や嘔吐をともうこともあり、動いた時の振動で痛みが増強したりするので身体を動かすのが辛くなります。
また、光や音の刺激で頭痛が増強したり、臭いを敏感に感じたりと頭痛が始まると刺激に過敏になります。
片頭痛は周期的に起こり、症状もひどいものになると起きているのもつらく、仕事や家事にも支障が出ます。
頭痛が起こる前触れとして、視界に何かチラチラ・ギラギラするものが見える、閃輝暗点(せんきあんてん)を生じることがあります。
このような前兆は15分から20分程度で消失し、そのあとに頭痛が起こります。
片頭痛は一次性の頭痛なので「こわくない頭痛」ですが、前兆のある片頭痛は脳卒中のリスクとなりうることが知られていますので、注意が必要です。
片頭痛は20〜50歳代の若い女性に多いとされています。
血管は常に収縮と拡張を繰り返しており、発生の仕組みについてはいくつかの説がありますが、
いずれにしても血管の収縮を起こすセロトニンが関与していると言われます。
<意外と知らない片頭痛の誘因となるもの>
毎日の生活をちょっと変えるだけ!毎日の生活で頭痛を予防しましょう!
やっぱりストレス!仕事以外にも家事や育児、また対人関係など心身のストレスは片頭痛の誘因になります。
毎日頑張っていると知らないうちにため込んでいます。
また、ストレスから解放されたときにも発作が起きることもあるので、無理しすぎないで疲労をためないようにしましょう。
「もう限界」となってしまう前に一息入れて、ストレスをためないような生活を心がけたいですね。
ストレスフリーはなかなか難しい!それならストレスはコントロールしていきましょう!
脳の血管が急激に拡張することで引き起こされると考えられています。
チョコレート、チーズ、柑橘類、アルコール(特に赤ワイン)、ソーセージ、コーヒー、紅茶、
濃いお茶など血管を拡張させる食品の摂り過ぎには注意しましょう。
また、ビタミンB群(緑黄色野菜、鶏肉、卵など)やマグネシウム(豆腐、納豆、ほうれん草、魚介類)は
頭痛を抑える作用があると言われていますので意識して多めに摂取するといいかもしれませんね。
片頭痛は脳の感受性が高いので様々な誘因が重なって起こると考えられています。
他にも頭痛の誘因となるものに肩こり、月経、パソコン・スマホの使用による長時間にわたる同じ姿勢、
人混み、低気圧、温度差、旅行、騒音などもあります。
頻繁に片頭痛が起きる場合は、「頭痛が起きる前の状況、前兆」をしっかりと把握しておくことで、頭痛の誘因を避けることができます。
生活に支障が出ている状況、それは立派な病気です。
頻繁に頭痛が起きる方は、とりあえずの市販の薬に頼るのではなく一度早めに専門の医療機関を受診することをおすすめします。